射法訓 弓の道 遥か
吉見順正 射法訓
射法は、弓を射ずして骨を射ること最も肝要なり. 心を総体の中央に置き、而して弓手三分の二弦を推し、妻手三分の一弓を引き、而して心を納む是れ和合なり. 然る後胸の中筋に従い、宜しく左右に分るる如くこれを離つべし. 書に曰く鉄石相剋して火の出づる事急なり. 即ち金体白色、西半月の位なり.
よしみじゅんせい しゃほうくん
しゃほうは、ゆみをいずしてほねをいることもっともかんようなり. こころをそうたいのちゅうおうにおき、しこうしてゆんでさんぶんのにつるをおし、めてさんぶんのいちゆみをひき、しこうしてこころをおさむこれわごうなり. しかるのちむねのなかすじにしたがい、よろしくさゆうにわかるるごとくこれをはなつべし. しょにいわくてっせきあいこくしてひのいづることきゅうなり. すなわちきんたいはくしょく、にしはんげつのくらいなり.
「即ち金体白色、西半月の位なり.」とは、
離れたあとの残身(残心)の射の位(射格)を示したもので、
あたかも暁天における金星が白色を帯びて東に輝き、
西に位する半月がこれと相対照している
黎明の位であるということであり、
射によって生まれる悟りの姿の真実を詠ったものである。
・・・と。
※黎明:夜明け、明け方。新しい一日、次の一歩が始まる・・・
先日、弓道の講習会に行ってきました。
いろいろ教えてもらって、何か上達した気分になりました。
私の悩みは
離れない・・・こと。
押して伸びる、けど離れない。
引いて伸びる、けど離れない。
会から離れへ流れない。
無理やりの離れが何か気持ち悪い。
離れないのだ!
という課題がありまして・・・。
その課題に一筋の光明が・・・。
心に残った言葉を挙げておきます。
➀弓手をただ押すのではなく、シボル!
勝手もシボル!
つまり、押して伸びてシボル、引いて伸びてシボル!
シボル!
シボルと、離れがスムーズに出るような感じ・・・。
そんな気がしました。
②離れた後、弓手は一つ後ろの的の所へ!
これも効いたと思います!
※今まで(今も)当てようという気持ちが強いからか、離れた後も弓手が前右方にぶれていた・・・。大離れとは程遠い。
③離れた後、弽(かけ)の親指は真後ろを指す。
※何気に親指が右前後ろを向いていた。大離れとは程遠い。
④引き分けの時、胴作りはどっしりとして前後左右に動かない。
胸の中心がその場で開いていく。
同時に大きく引き分けて・・・。弓手と勝手が会の場所まで動く。優しく導いていく感じ。
※④の後半は私の感じたイメージ。
弓道講習会、
勉強になりました。
後日・・・。
先日の講習会で光明が見えた!
・・・と思ったけれど。
2日後の練習では、相も変わらず。
やっぱり離れない・・・。
押して伸びてシボル、けど離れない。
引いて伸びてシボル、けど離れない。
会から離れへ流れない。
相も変らぬ無理やりの離れ。
何か気持ち悪いが続く。
離れないのだ!
でもって後日の次の練習日。
ふと、呼吸法が気になりました。
動いている時、吸う。
止まった時に、吐く。
これは、以前から意識しています。
でも、
会の時は、どうしてたっけ?
きっと、呼吸自体を止めていた・・・。
今度の練習では、息を止めずにやってみよっと。
ネット上では、いろいろなことが書いてありますが、
スーッと『吐く』ことにしてみようと思います。
まあ、伸びているのに、呼吸を止めるのは矛盾しているかなと。
息を『吐く』という動作から、丹田で気を練ることを意識してみます。
気を練る・・・。気を煉る・・・。
※念の修行-4大行の中の練(れん)
※練は、通常時よりも多くのオーラを練りだす技術。体内にエネルギーをため、細胞の1つ1つからエネルギーを集め一気に解放するのが練のやり方です。【HUNTER×HUNTER 教室_参照】
押して伸びてシボル、引いて伸びてシボル。
息をスーッと吐いて、丹田で気を練る。
気を煉る・・・。
さあて、次はどうなるでしょうか?
いろいろ考えると、楽しくなります!
またまた後日、練習日。
方向性は間違っていないと思ったのだけれど、
離れが乱れる・・・・。
矢どころが的から1mくらい、前や後ろに乱れる。
乱れると、だんだん離れが小さく固くなっていくのがわかる。
離れが怖い・・・っていうのかなあ?
やればやるほど、縮こまる。
大離れから遠のいていく。
方向性は間違っていないと思うのだけどなあ。
弓の道遥か。
それからそれから、
弽(かけ)の人差し指と中指の使い方が気になっていました。
が、直す機会をずっと失っていました。
※前は、中指だけを親指(帽子)に載せて、人差し指は伸ばして矢に添えていました。直すのは人差し指です。人差し指を中指の隣に動かして、中指と同じ様に親指(帽子)に載せておきます。
只今、直します!
礼記射義
射進退周還必ず礼に中り、内志正しく、外体直くして、然る後に弓矢を持ること審固なり. 弓矢を持ること審固にして、然る後に以て中ると言うべし.これ以て徳行を観るべし.
射は仁の道なり. 射は正しきを己に求む. 己正しくして而して後発す. 発して中らざるときは、即ち己に勝つ者を怨みず. 反ってこれを己れに求むるのみ.
らいきしゃぎ
しゃはしんたいしゅうせんかならずれいにあたり、うちこころざしただしく、そとたいなおくして、しかるのちにゆみやをとることしんこなり. ゆみやをとることしんこにして、しかるのちにもってあたるというべし.これもってとくこうをみるべし.
しゃはじんのみちなり. しゃはただしきをおのれにもとむ. おのれただしくしてしこうしてのちはっす. はっしてあたらざるときは、すなわちおのれにかつものをうらみず. かえってこれをおのれにもとむるのみ.