かれこれ10年前になります。
山の中の職場で、ゆったりとした時間(3年間)を一緒に過ごすことができました。
いろいろな職場を渡り歩いた中で、そこは一番こじんまりとしていました。
通勤距離30㎞。通勤時間50分。
往復すると、この2倍。
朝6時に我が家を出発して、家に帰るのは午後8時から9時。
確かに遠かったあ。
仕事帰りの車中から外を眺めていると、鹿の家族に出会ったり、目の前をイノシシが走り抜けたり。
でも、何かとっても良かったあ。
1分1秒にこだわって仕事をする!などとうそぶいていたそれまでの私に、立ち止まってゆったりと考えて行動することのおおらかさを教えてくれた山の中の職場での3年間でした。
イラストは、左から、Tsukiさん、Kikuさん、Yukiさんです。
3人から、退職前日の3月30日に『胡蝶蘭』をいただきました。
花屋の方が配達してくれたのですが、その花を見た瞬間、びっくりしました。
その大きさと気品ある美しさ。
心の底から嬉しかったのを覚えています。
その日から2ヶ月以上、玄関やリビングを彩ってくれました。
蝶が飛んでくるように、いっぱいの幸せを運んできてくれました。
白い胡蝶蘭は「純粋」という意味があるそうです。
何か、本当に懐かしい。
なかなか会えることはないけれど、
思い出は宝物だとしみじみと思った2023年正月3日のこと。